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契約書をなくした場合は過払い金返還請求できるか
1 契約書がないと過払い金返還請求ができない?
貸金業者からお金を借りて、コツコツ返済していた場合、「気づいたら契約日から15年が経過していた」、なんていう事態は珍しくありません。
しかし、15年前の契約書が残っているとは限らず、むしろ年末の大掃除や、引っ越しの際に捨ててしまったというケースもあるでしょう。
確かに、過払い金返還請求をする上で、契約書は重要な資料と言えますが、契約書がなくても、過払い金返還請求は可能です。
2 貸金業者に資料の開示を求める
過払い金返還請求をする上では、請求金額を算定するために、貸金業者の「取引履歴」を取得する必要があります。
貸金業者は、「取引履歴」の開示を求められると、開示をする法的義務があるので、契約書がなくても、過払い金返還請求をするための資料を取得することができます。
ただし、「お金を借りたのがかなり前のことで、どこの貸金業者からお金を借りたのか分からない」といったケースだと、「取引履歴」の開示を求めることができません。
そういう意味では、契約書が重要な書類と言えますが、契約書がない場合であっても、過去の通帳の履歴などをヒントに、貸金業者を特定できれば、「取引履歴」の取り寄せが可能です。
もし、貸金業者の特定が難しい場合は、可能性がありそうな貸金業者に、手当たり次第に開示請求をするという方法もあります。
3 「取引履歴」の開示請求方法
「取引履歴」の開示方法は、貸金業者ごとに異なりますが、大まかな流れは共通しています。
まず、貸金業者のホームページなどを調べ、連絡先を入手します。
電話でよい場合、郵送が必要な場合など、色々なパターンがありますが、とりあえず電話して担当に問い合わせをすれば、どういった書類や手続きが必要なのかを案内してくれます。
債務者本人が、「取引履歴」の開示を請求しても、いわゆるブラックリストに載ってしまうような不利益はありませんので、安心して開示請求しましょう。
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